2018年10月17日

久々のカレー

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ふと気づいたらカレーの口(くち)になってました。
いったい何年おうちカレーを作っていなかったのだろう。
ブログで見てみたら2013年の3月に作った!とアップしておりました。

ということは…5年以上作ってなかったか。

母が得意だったカレー。
それを私は再現できない。
なんども試してみたけどできなくて挫折してました。

これを入れたら美味しい、という情報をほとんど試しましたが
母のような美味しいカレーを作れませんでした。

なのでカレー作りは私の鬼門となっておりました。
5年前は色々な調味料を入れて作ってみて美味しかったけど
頑張りすぎてハードル上がって二度目を作ってませんでした。

今回は『インドの味』というカレーペーストがずっと気になっていたので…
使ってみました!

具を炒めて、このペーストを加えて、空になった瓶に水を入れて二杯鍋に入れて
15分煮込むだけで本格的カレーができるというもの。

私は具を炒めて、肉汁がでたフライパンに赤ワインを注いでこそいで
鍋に入れ、マギーブイヨンを1個入れて30分弱火で煮ました。
一晩寝かせて今日の試食。

福神漬けとラッキョウ、スタンバイ。

期間限定でペーストの付録についていた『カレーの恩返し』という
スパイスとフライドオニオンを振りかけていただきました。

母のカレーとは違うんだけど、ま、私は美味しいと思うカレーになったので
これでいいかな。また作ろう。

これだとちょびっとだけのカレーが作れますからね。

カレーの思い出。私には苦い思い出があります。
これは続きにて。



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2018年10月10日

スペイン食い倒れツアー'18 その8

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第8章 バルセロナ怒涛の最終日

地下鉄4号線JAUME I 駅がピカソ美術館の最寄駅である。
降り立ち、うろうろしているとそこらを歩いている人に
「ピカソ美術館だったらその道だよ」と二度ほど声をかけてもらった。

ピカソ美術館に行く、と顔に出ていたのだろうか?親切な声がけに感謝しながら迷わずに到着した。

年代とともにがらりと画風が変わる。
幼少期の繊細で精密なデッサンからは信じられないキュビズムへの変遷。

「なんでこんなに変わるんだろー?」
銘子がつぶやくとそばにいた加乃が言った。
「付き合う女性で変わるのよ!」
そうだったのかー。
ピカソって守備範囲広かったのねー。

ここでもミュージアムショップに立ち寄り、タクシーで宿に戻る。
荷物を置いて昨夜予約していたレストランへ向かうべくさっと支度する。
ホテル前からタクシーを拾ってレストランへ。

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『ボデガ1900』という人気店。
シェフのおまかせなので何が出てくるのかはお楽しみ、というシステム。
お腹の空き具合を聞かれる。それによってタパスの数を調整してくれるらしい。


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まずは木のスプーンに乗った緑の玉。オリーブオイルだという。
ツブ貝のようなものやウニ、牡蠣、サイズはアサリで味ははまぐり風の貝に海鮮中心のタパスが続いた。
最後に牛肉のワイン煮込みが出てきて終了。


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デザートにコーヒーで大満足の夕べだった。
お土産物があまり買えていないので、スペイン広場にある闘牛場を改装したショッピングセンターへ向かったが店は閉まっていた。


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タクシーで帰ってきてWi-Fiにつながった途端にメールが届いた。
エールフランスからだ。

「えー。雪で飛行機飛ばへんかも、ってー。変更するなら今、って言ってるー」

でた。旅行中、何度も2月9日のパリ・シャルルドゴールの天気をチェックするたびに出てくる『雪』マークに一抹の不安があったのだが…的中。

とにかくオンライン情報をまめにチェックすること、そして事前チェックインのメールが来たらまたグレードアップもしたい。
バルセロナからパリへはなんとかいけるだろう。しかし話はそこからだ。

最悪はパリで一泊か。一泊で済むか?雪で数日閉鎖なんてことになったらどうしよう。
ま、そのときはそのときだ。色々考えてしまい熟睡できない夜になった。

午前4時頃に『1時間遅れで飛ぶことになった』と連絡が入った。
リビングに集まってチェックインするもグレードアップのページに飛べない。
空港カウンターで聞いてみよう、ということになりそれぞれ身支度をする。

午前7時5分にお迎えのタクシーがくるのでそれまでに簡単に残っていたパンとコーヒーで簡単な朝食を摂る。
後になってここで食べておいてよかったーとなるのだがこの時はそれを我々は知らない。

バルセロナーパリ間のフライトは予定より1時間遅れとなった。
チェックインカウンターでグレードアップの問い合わせをすると560ユーロだという。
78,000円かぁ。
うーん。今回はプレミアムエコノミーで少し広いし、ま、帰りはそのままで行こうか、ということになった。

これも後になって沙織がいうには、この560ユーロというのはエコノミークラスからのアップ料金であって、
プレミアムエコノミーからだったら往きと同額くらいではなかったか、と。
このときは飛行機が飛んでくれさえすれば、とばかり思っていたので余裕がなかった。

そして後で後悔することになるのだった。

スーツケースを預けて免税手続きへ向かう。
ここは中国か、と思ってしまうほどの中国語が飛び交っている。
そしてどの中国人も免税手続きの書類が束のようになっている。すごい購買力。結構時間がかかったが、
これで数千円は戻ってくるのだ。

搭乗口に行くとすでに列が出来ていたので自動的にそこに並んだ。

1時間以上並んでいるとその搭乗口からわらわらと人が出てきた。

到着口でもあったのね。
で、もちろん阪急電車じゃないから終点折り返しですぐに乗り込むことは出来ずにさらに立って待つ。
清掃タイムですね。

そしてやっと機内へ案内された。

そのときになって銘子は気付いた。
自由席じゃないんだから律儀に列に並んでなくても、すぐそばのカフェで搭乗が始まるまでゆっくりしてればよかったのだ。
ああ、失敗。

パリに着いた。ここでユーロ圏出国手続きだ。並んでいる列の先頭がもめている。
あきらかに怪しそうなおばさん。列が進まない。係員が来て列を分けてくれた。これでなんとか手続き終了。

久しぶりの2Eへ。豪華になっている!とにかくここで最後のお土産を買いまくるのだ。汗をかきつつそれぞれ走り回る。
銘子が一通り買い物を済ませて搭乗口へ戻ると加乃がそこにいた。まだ時間はある。

「ビールでも飲みません?」
オイスターバーがあったのでそこのカウンターで500mlを一気飲みしてしまった。
喉が渇いていたのねーん。


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その頃、沙織はラデュレのマカロンの列にならんでいた。

それぞれ怒涛の土産物追い込み買いを済ませて搭乗口でぐったりしているとやっと機内への案内が30分遅れほどで始まった。

プレミアムエコノミーの席はたしかにエコノミーよりは広くなっている。
が、往きで贅沢した分、体はそれを覚えていた。
朝5時に起きて少しのパンとコーヒーを食べてからすでに10時間が経過しようとしていた。

窓側から加乃と銘子、通路を挟んで沙織。
その隣が三席あって通路を挟んで二席。沙織の隣は空席のようである。
そこへたぶんエコノミーからグレードアップされてきたと思われる子連れの夫婦がやってきた。

夫婦は沙織の横に幼児二人を、そして妻が通路側の一席に座った。
夫は妻の一つ前の席に座った。これが沙織の悪夢の始まりだった。


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加乃はずっと窓の外を見ているが真っ白で何も見えない。
こんなに雪のシャルルドゴールは初めてだ。2〜3時間座ったまま待機しただろうか。
急に窓に土色の液体がぶちまけられた。

待機中に飛行機に付着した氷や雪を溶かす液体で処理した後、管制塔の指示に従って離陸準備に入るとアナウンスが入る。

一気飲みしたビールで酔うこともなく、まんじりと離陸を待つ。
きっとビジネスだったらすでにウェルカムシャンパン飲んでるよなーなんて思いながらひたすら待って午後5時15分、飛行機はテイクオフした。

午後6時過ぎ。やっと食事が配られる。むさぼるように食べる。そして飲む。


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ウェルカムドリンクの泡を飲み干し、選択肢のない小さなボトルの白ワインも赤ワインも飲んでしまう。


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悲しいかな、往きの贅沢を思い出す。
朝から並びっぱなしの立ちっぱなしだった。疲れ切っているはずなのに眠れない。

映画を観る気力もない。

隣の沙織は寝相の悪い幼児に何度もパンチを浴びている。

「うつらうつらしてたり気を抜いてたら急に(パンチが)くるから、ほんまに『うっ!』ってなるねん〜」

大阪に着くまで数10発受けたらしい。
ずいぶん経ってからやっと気付いた母親が席を変わったようだがもう少し早く気付いて欲しかった。

加乃も疲労困憊の状態だった。
旅の終わりは日常の始まりでもあり、これが憂鬱極まりない。

楽しかった数日。
三人で歩いているとそこは外国とは思えないほど不思議にリラックスできた。
最後の飛行機に関しては遅れて遅れて並んで待ってと色々起こったが、
その他はすべてスムーズに段取り良く進み、食事も美味しかった。

素晴らしい仲間と素晴らしい旅行ができたことに感謝だ。

三人とも機内ではほとんど眠れずに大阪到着。
スーツケースは無事に受け取り解散となった。

外は冷たい雨が降っていた。加乃の涙雨か?

また行こう。いい仲間とサンセバスティアン。最高の旅行だった。
また行こう。絶対行こう。今回一緒に行けなかった仲間とも。

サンセバスティアン、バルセロナ、最高!
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2018年10月09日

スペイン食い倒れツアー'18 その7

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第7章 バルセロナ最終日、バスツアーの大杉漣

バルセロナに行くならやはりサグラダファミリアは外せない。
旅行前に調べてみるとまずはチケットを予約しないといけないことがわかった。
塔に登るエレベータの時間指定?うーん、ややこしい。さらに調べてみると、
バルセロナをざっと廻ってサグラダファミリアの中まで連れて行ってくれる日本語でのバスツアーを
見つけたのでこちらを予約しておいた。

午前9時20分、凱旋門前集合。

朝ごはんをさっと摂って、三人はアパルトマン前からタクシーに乗り、集合場所へ向かった。

もちろん、運転手にノート(『  LArc de Triomf 』と書いてある)を見せる。
数分で到着。

2月8日木曜日の朝9時過ぎ。普段の朝の風景だ。
自転車が勢いよく通り過ぎる。
犬の散歩も多い。
人懐こい犬が寄ってくる。
人懐こい飼い主も話しかけてくる。


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そこへトレンチコートを着て、髪を引っ詰めた化粧っ気のない女性が、
何かを大書きした紙を持って現れた。ツアーの関係者のようだ。

どこからともなくその女性に向かって日本人が集まってきた。

「はい、出席をとります。XXさん、OOさん…」

全員が集まったようなのでバスへ向かう。どうもこの女性がガイドを務めるような。
誰かに似ている。イントネーションは確実に関西人だ。

「誰かに似てない?」
「そうそう、私もそう思ってた」
「あ、大杉漣!」
「そうや!大杉漣や!!」

大杉漣ならぬ、蓮子さんとここでは呼ぼう。
バスに乗ってすぐに名乗ってくれたのだが本名はマイクの雑音で聞き取れなかったからだ。

バスはモンジュイックの丘へ向かっていく。
途中のところどころでミニガイドが入る。
コロンブスの像が立っている。彼の指差す方向に新大陸はないのだそうだ。
方角的には間違っているが、像の設置場所の都合でとにかく海を指差すようにしたそうな。

バスは丘を登っていく。丘の中腹でカラフルな車とすれ違った。
蓮子さんによるとこの丘は『自動車教習所のコース』になっているそうだ。
たまにエンストするので教習車の後ろを走るときは注意が必要なのだとか。
丘の名前の由来は『ユダヤ人の山』で、かつてユダヤ人の墓があったからだそうだ。


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丘の上からの景色が美しい。
バルセロナ万国博覧会やバルセロナオリンピックなどが行われるたびに新しいタワーやビルが建ち、
街が整備されていったそうだ。市街を望むと遠くにサグラダファミリアが見える。
あそこへ行くのかー。

バスに乗り込み、車窓から市内観光をする。
モンジュイックの丘のふもとには1992年バルセロナオリンピックのメイン会場となったスタジアムがある。
今では当たり前のようになったオリンピック開会式でのドラマチックな演出はバルセロナオリンピックから始まったそうだ。

火のついた矢をアーチェリーの選手が放って点火したとか。
これを実際にテレビで見ていた蓮子さんは鳥肌が立ったそうだ。
熱く語る蓮子さんだが銘子はほとんど覚えていなかった。
そしてツアーの客の中にはそのオリンピックの開催された1992年に生まれていなかった人も多かったからか
反応が薄かったようだ。仕方ないことなのだがなぜか悲しい。

市内を走りながらガイドは続く。
大きな闘牛場が現れた。
今は巨大ショッピングセンターになっているそうだ。
蓮子さんによるとバルセロナでは古い建物をすぐに壊してしまうのではなく
それを生かせるものが決まるまで何年でも寝かしておくらしい。

古き良き景観はそうして保たれる。
何でもかんでも壊して新しいビルを建ててしまい、どの主要駅の駅前もどこも似たような作りになっている
日本のことを銘子は思った。


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バスがサグラダファミリアに到着した。
この界隈にはスリがたくさん出没するのでくれぐれも注意するように言われる。
別に周りをにらみながら歩けというのではなく、
ただバッグのファスナーを閉めてその上に手を添えるとか、
バッグをコートの中に仕舞ってしまうとか『私は気をつけていますよ』という雰囲気を醸すだけでいいのだそうだ。


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まずは少し離れた公園のようなところから写真撮影。
池に映り込んだサグラダファミリアと鏡面のように撮れるスポットがあるらしい。
試みたが難しい!


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『生誕のファサード』から入場する。
建築途中でガウディーは亡くなってしまうし、その死後起こったスペイン内戦で設計図や模型が破壊されるなどで
建設の続行は不可能かと思われたのだが、わずかに残された資料で今も完成をめざして工事は続いているのだそうだ。

1882年に着工し、ずっと建築中だった工事現場が教会となったのは
2010年のことで、2005年には工事中なのに世界遺産となっている。

東西南北の4つのファサードに18本の塔が建って出来上がり。
1980年台に300年はかかるだろうと推測されたが
近年の建設技術の向上もあり、完成は2026年の予定という。

蓮子さんによると近くの村である程度パーツを作って運んできて組み立てる工法になってから
劇的に工期が短縮されたそうだ。

ファサードの彫刻で聖書の内容が具象化されているので見るだけで理解できるようになっていて、
生誕のファサードではキリストの生誕の物語を表現している。

中に入る。全てに圧倒される。建物ではない、生き物のようだ。


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一旦外に出て『受難のファサード』を見る。
『生誕のファサード』とは全く違うテイストでキリストの受難から復活までの物語が表現されている。
そして蓮子さんが言った。


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「あそこに立っている像、何か見たことありませんか?」

あ。あれは。正面『ネガのレリーフ』のヴェロニカの後ろに控える兵士…

「スターウォーズに出てた」


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もちろん、こっちがオリジナルだそうだ。
教会の内部を見て宮崎駿さんもインスピレーションを得たそうなので
色々と影響を与え続けるものすごいパワーのある造形物である。

そしてところどころにガウディーの遊び心が垣間見られる。
受難のファサードから見る鐘塔にはローマ字で何か刻まれている。


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Sanctus』と読める。蓮子さんによると、これはガウディーの考えたお祈りの言葉で、
世界各国からやってくる見学者がそれを見た時に
「あれなに?Sanctus,Sanctus…」とつぶやくことになる。
それぞれ言語が違う世界の人間が「Sanctus, Sanctus」と同じ言葉でお祈りをする、
というガウディーの遊び心だと。すごすぎるー。

で、この鐘塔は2018年現在で完成しているのが8本。そしてこれからあと10本建つのだ。
そして蓮子さんとはここでお別れ。塔に登る予約をした人を引き連れて行ってしまった。
我々はここから自由行動だ。

地下にあるガウディーのお墓参り(?)をしてからショップを周り、
地下鉄でエシャンプラ地区へ向かう。沙織が調べてくれたタパス料理の店を目指す。
Tapas 24』という人気店。すぐに見つかり、少しだけ並んで席へ案内される。


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三人並んでのカウンター席。
『パン・コン・トマテ(Pan con Tomate)』係りのお兄さんが延々作っているのが見える。
注文を待ち、料理が来るのを待ち、食べながらもずっと見ていた。もうこれでもう一人で作れるもん。


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料理に大満足して店を出て、沙織を先頭に『ロエベ』へ向かう。
幸いにもスペイン人だが日本語学校に通っていたというおねえさんが付いてくれたのでスムーズに買い物ができた。

またもやここにも中国人が買い物に来ていてなにやら沢山品物を出してもらってワイワイしていた。
その子供は退屈なのかそこらをウロウロし、ショーケースのカウンターテーブルに肘をつきながら
親は買い物途中にスマホをいじっている。

残念ながら沙織がずっと探していた片方のイヤリングはすでに生産中止となっていたが、
沙織は革の手袋、加乃はブローチ、銘子はサングラスを買った。
入り口近くにいる中国人よりも格段に買った品物の数は少ないはずなのに
奥のソファー席へ案内され、お茶のサービスまでしてもらう。なんだか得した気分!

そこからまた地下鉄に乗り、怒涛のラストスパート。

ピカソ美術館だ!
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2018年10月08日

スペイン食い倒れツアー'18 その6

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第6章 バルセロナ満喫とカサ・ミラ閉店ガラガラー

2月7日水曜日。バルセロナでの初めての朝。
簡単に身繕いをしてキッチンへ集合する。
前日に買い揃えていた材料で朝食だ。
加乃がなんちゃってトルティージャを焼いてくれた。
生ハムにサラダ、ヨーグルトにオレンジジュース、コーヒー。


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朝からお腹いっぱい。

さ。バルセロナの胃袋、サン・ジュセップ市場(El mercado de Sant Josep)
通称ボケリア市場へ出陣!

この日の夕食は加乃が腕をふるってくれる、その食材を仕入れるためだ。
旅行先の市場で食材を買って料理して食べる、というのを最近の旅行で実践している加乃は、
今回もこれがしたくてわざわざキッチン付きの宿にしたのだ。

アパルトマンからは路地を抜けて徒歩15分ほどのところにあるのを地図で確認する。
少しゴチャゴチャした路地を歩いているとおいしそうなパン屋さんがあった。
ショーケースを覗くだけで楽しい。
朝食でお腹いっぱいになったはずなのに『ひとくちドーナツ』を買うことにした。
4つで1ユーロ。


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店を出た、いかにも観光客な三人に、小銭を紙コップに入れて
ガチャガチャ揺らしながら痩せた物乞いがすり寄ってきた。

店での支払いを終えた財布をバッグに速攻で仕舞った加乃は、
紙ナフキンで包んだドーナツひとつを物乞いに『はい!』と渡した。

『ドーナツやなくてお金が欲しいねん』と言わせる暇も与えない早業であった。
物乞いはしばらく受け取ってしまったドーナツを唖然と見ていたが、
ポイッと口に放り込むとスタスタ立ち去っていった。


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『ドーナツ、ひとつ余ったからちょうどよかったわね』加乃がにっこり笑った。

路地を抜けると大きな通りにぶつかった。
ここがランブラス通りだ。目的の市場はすぐ先にあった!


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あふれる食材。ごったがえす人。呼び込みの声。
ああ、何を買おうか。

一通りさっと見て回った末に決めた夕食のメインは牛フィレステーキ。
エビとホタテのグリルもいいな。
あ、ホワイトアスパラがある!小さな小さな新じゃがもある!

『ホワイトアスパラ欲しいけど、あの束は大きすぎるわ』と加乃。

『えー?分けて売ってくれるのと違いますぅー?』と沙織。

すぐに沙織は店の中のおっちゃんに呼びかけた。
そしてアスパラの束を指差してすぐに手で半分に縦に割るジェスチャーをしながらきっぱりと日本語で言った。

『それの半分、欲しいねん』

これがまた見事に通じた。
おっちゃんは束を外して半分になったアスパラを見せながら
『これぐらいでいいか?』いうそぶりをしてくれた。

『ぐらしゃす!』

さあ、メインのフィレ肉を買うぞ!と肉屋さんへ行くが、
牛肉だらけでどれがステーキ用なのか分からない。

銘子がノートを取り出して走り書きした。

『 STEAK → FILETE  150g x 3 

ステーキ用のフィレ肉150gを3つ欲しい、という意味だ。
店のおねえさんにガバッと見せる。

おねえさんはノートに目を走らせるとすぐ頷いた。やった!通じた。

ショーケースからドでかい肉の塊を取り出してゆっくり切り分けてくれた。
支払いは15ユーロを少しだけ下回った。二千円しない。安い。
さらにデザート用にきれいな苺も買い、軽く市場付近で昼食を摂ることにした。


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PAELLA BAR というパエリア専門店を見つけた。
よし、先夜の塩辛パエリアのリベンジだ。


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注文時におにいさんが、パエリアが焼きあがるまでに時間がかかるので
何か他につまむものも注文したらどうか、と言う。
お薦めを聞くと『パン・コン・トマテ』だというのでそれにする。


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新聞の朝刊を三つ折りにした位の平たいバゲットを二枚おろしにして
トマトとオリーブオイルで味付けてある、それは大変美味しかった。
きりっと冷えた白ワインでパエリアを待つ。


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ここのパエリアは美味しかった。
米のアルデンテ具合が絶妙である。
日本で食べるとお約束のように飾りのレモンが刺さり、縁はかなり焦がしてあるが本場は違うようだ。
表面はオーブンではなくバーナーで焼いたような感じだ。
ああ、うんまい。これも日本に帰ったら真似しよう。


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荷物を持ち帰って午後の予定を立てる。
加乃は以前にバルセロナの観光をしているので、沙織と銘子に
『どうぞ行ってらっしゃい!夕食は私が作っておくから』と言ってくれた。

スマートフォンでバスの乗り場と時刻表を調べるとすぐ近くに乗り場もあり、
出発時間ももうすぐではないか!
部屋の中はフリーWi-Fiなので調べ物をするにはとても助かる。

まずはグエル公園をめざして二人は出発した。
沙織と銘子がバス停に着くとそこにはすでにバスが停車していた。
運転手に行き先を確認して乗り込む。

バスはぐんぐんとグラシア通りを山手に向かって走っていく。
地下鉄でも行けるとガイドブックにはあったが、駅からしばらく登り坂を歩かないといけない。
バスだと公園入り口近くの停留所まで行ってくれるので嬉しい。

入場券の売り場は有人窓口と、券売機があるのだが、
その券売機の前に陽気なおにいさんが立っていた。

「はーい、二人?じゃあ、このボタン押してー。現金かな?カードかな?」
操作するのは各自だが、おにいさんがガイドしてくれる。
カード決済でパスワードを入力するときには大袈裟に向こうを向いていてくれる。

そして今買ったチケットの入り口はここだ、と地図で示してくれた。
入場時間も指定されているようだ。

時計を見るとあと数分。すでに沢山の人が並んでいたので後に続く。
どうも入り口を二つに分けて時間差を作って入場させることで混雑を緩和させているようだ。
頭いいー。


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グエル公園。


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作ったガウディーさんもすごいけど、任したグエルさんもすごい。
もともとは学校も市場も備えた住宅街だったのが、住宅を誰も買わなかったので
計画変更で公園となったそうだ。
イギリス風住宅というが、どこをどう見てもガウディー風でしかないじゃないか!


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沙織が一言つぶやいた。
「やっぱりガウディーって頭おかしいよね」
銘子も黙って頷いた。


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ここで言う『おかしい』というのは褒め言葉で『常人ではなく天才だ』という意味である。

観光客でごった返す園内。自撮り棒を振りかざす人もいる。
折角だからと沙織に言われて銘子もカメレオンと写真に収まった。
日が落ちるまでにもう一つの目的地、カサ・ミラへ向かうため、元の停留所からバスに乗る。
このバスが大渋滞に巻き込まれ、カサ・ミラに着いたら閉館してしまっていた。


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諦めきれない沙織は併設されているカフェに行こうと銘子を誘った。
ちょうど壁際の席が空いていて、そこの窓からカサ・ミラ内部が少しだけ見えるではないか!


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「よかったねー、少しでも見られて」と話していたら
係りのおにいさんが現れて早口で何か言ったかと思うと、
その窓に緑色のシャッターが降ろされてしまった。
けちー。閉店ガラガラーやんか。


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店内には中国人の富裕層の家族連れが何組かいて、
両親はそれぞれずっとスマートフォンをいじり、
子供はそれが終わるのをつまらなさそうに待っていた。


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二人が地下鉄でアパルトマンへ戻ると加乃が料理を用意してくれていた!


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前菜はオリーブ二種類とアーティチョークとホワイトアスパラガスに焼きししとう。

魚料理は赤いエビとホタテのグリル・レモン添え。

肉料理はフィレステーキと蒸してからさっと焦げ目をつけたミニポテト添え。


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デザートはいちご。

ワインが1本空いた。

明日がバルセロナ最終日。
最後の晩餐はどこにしようか、と相談の末、『エル・ブジ』のシェフが経営するタパスが充実したバルに決定。
ネットで予約できるのが嬉しい。
これならお互い聞き間違いなどがないので安心だ。

こうしてバルセロナ滞在2日目が終わった。
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2018年10月06日

スペイン食い倒れツアー'18 その5

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第5章 サンセバスチャンからバルセロナへ

2月5日月曜日、サンセバスチャン二日目の朝。
シャワーを済ませてさっぱりした三人は朝食を求めて宿を出た。
昨夜、あんなに食べたのに朝になると空腹を覚えている。

宿の正面にラ・ブレチャ市場(Mercade de la Bretxa)がある。
昨日のツアーガイドのルルドさんによると、食品衛生やテロ対策もあって地下に移転したのだそうだ。
エスカレーターで降りていくと生ハムや魚、野菜に肉、様々な店が軒を連ねている。
あった、あった、端の方にバルが。
カウンターで忙しそうにしていたおじさんが朝食のメニューを見せてくれた。


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オレンジジュースにトルティージャとパン、そして生ハムのピンチョスに
チョコレートデニッシュのデザートがついて7.70ユーロ。


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注文の際に、加乃がメニューを指差してから「どす(dos)」と言った。
しかも指は、親指と人差し指と中指の3本立てている。

ややこしいので説明する。

加乃は「メニューのこれを3つください」と言う際に、
言葉ではなぜか「3(とれす)」ではなく「2(どす)」と言ってしまい、
さらにややこしいことに指を3本立てる。

「2つください」と言いながらゼスチャーでは「3つ」と言っているから聞き手は混乱する。
日本人は折っている指の方を(3本立てて2本折り曲げているから)数えるのか?…などと思ってたりして。

「どす(dos)、いや、違う、とれす(tres)!」

なぜ加乃の頭の中でスペイン語の2と3が混線してしまったのか、
このやり取りはこの旅行中何度となく発生するのだった。

さて、食事は大満足で、そのままホテルには戻らずに昨日行った料理教室にあるショップでお土産もの探しに向かう三人。

日本で下調べしていた時に、ここのショップのエプロンを見つけた銘子は、絶対に欲しい!と思っていた。
エプロン以外にも、魅力的なものがかなりある!
様々な食材に目を奪われる。色々なフレーバーのオリーブオイルに塩、パエリアの素に…ああ、全部欲しい。
加乃も沙織も銘子も本気モードで買い物をし始めた。

しかし旅程はここからまたバルセロナに移動する。
この時点でスーツケースの重量をあまり増やしたくはない、が欲しいものは欲しい。
それぞれ葛藤しながら品物を吟味する。それでも精算時にはかなりの量になっていた。

レジのおねえさんは開店してすぐの爆買い日本人にサービスの気持ちでおまけまでつけてくれた。
サービスの気持ちは嬉しいが、瓶詰めのハチミツだった。中身だけで軽く500gはある。

それぞれの包みに入れてくれたが、三人とも「う、重いからあえて買わなかったのに…」と言葉を飲み込んだ。
「重いから結構です」と断ることもできたのにそれも誰も言わなかった。
「¥0(タダ)」の魅力だった。

一旦荷物を置きにホテルに戻る。
その夜はせっかくだからレストランに行こうとフロントのおにいさんに聞いてみることにした。

さすがに星付きのレストランは予約できないだろうなーと思いつつもダメもとで聞いてみると、
おにいさんも『無理ちゃうかー?』と言いながら電話してくれた。
すると店は予約で一杯、というのではなく、閑散期なので長期休暇中だとか。
二軒とも休暇休業中だったのでおにいさんのお勧めのお店を予約してもらう。

軽く昼食をとるのに小雨降る中を旧市街へ。ピンチョス、やっぱり旨い。


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通りを歩いていると…「あった、あった。ここが夕食予約したレストランやね?」
「そうそう、ここやわ」、そうこれで確認も出来てしまった。
それから二軒ほど回ると満腹になってきた。


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ふと甘いものが欲しくなり、カフェでホットチョコレートとチュロスを頼んでみる。
ここではカップに入ったチョコレートにチュロスを突っ込んで浸して食べるようである。
さっそく試してみるが、なんとも初めての濃さ。
まさに湯煎したチョコレートそのもので、浸したチュロスはチョコレートコーティングされて甘さ100倍となる。


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腹ごなしに散歩をすることにする。…しかし夕食までに空腹になるのか?

コンチャ湾の海岸遊歩道の端に大きな鉄のオブジェがあるそうなのでそこへ向かうことになった。
ずんずんずんずん歩いていく。雨と風が強くなってきた。
海岸ではほとんど人がいない。
散歩に連れてこられたのか、一匹の黒い犬が肌寒い雨の中を走り回っていた。


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ずんずんずん、ずんずん…ずん。黄色のテープが張ってあり遊歩道はそこから進めなくなっていた。
風が強いので波もかなり荒い。オブジェは諦めて街中に入る。
体が冷えていたので温かいコーヒーを飲む。ここで加乃はホテルに帰って休むと言う。
夜の食事に備えると言っていたが、寒い中を海岸沿いを連れ回したから冷えてしまったのかもしれない。

あとで分かったことだが、三人はこのオブジェがある場所の反対方向へ向かっていたらしい。
寒い中の歩き損であった。

沙織と銘子はそのまま街歩きを続けた。
沙織はLoewe(ロエベ)で探し物があるというので二人で店に入る。
落としてしまったイヤリングの片方を探していたのだが残念ながら見つからなかった。

それからZARA HOME などに寄りホテルへ戻った。

さあ、サンセバスチャン最後の晩餐だ!

昼間に確認してあったのですんなり行けたレストランはCasa Urola という店で、1階はバル。
2階がレストランになっている。予約していると伝えると2階に案内された。


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期待が膨らむ。それぞれ前菜とメインとデザートを頼んだ。
盛り付けも味も全て期待以上で大満足だ。


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TXACOLI(チャッコリ)』を1本空けた。
大いに食べて喋って飲んだ。
スタートが午後8時半だったので食べ終わったら11時を過ぎていた。
三人が店を後にする頃でもまだその店も界隈も盛況で、スペイン時間を羨ましく思うのだった。

翌日は軽くホテルの近所を散歩してカフェで朝食をとる。
ここでもまた加乃は「どす、いや、とれす!」と言っていた。

どこで食べてもトルティージャがすこぶる旨い。
日本に帰ったら絶対に真似しようと銘子は心に決めた。


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ホテルをチェックアウトしてタクシーを呼んでもらい、バスターミナルへ向かう。
ここからビルバオ空港行きのバスに乗るのだ。


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空港に着くとまだチェックインカウンターが閉まっていた。
今回はVueling航空というLCCを使う。
1時間と少しのフライトとはいえ、50ユーロしないのだ。


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で、チェックインの時間になってもまだ開かない。
カウンター内に誰もいないが数名が並びだしたので慌てて後に続いた。
少しして係りのおねえさんが急ぐ様子もなく、ゆったりと現れてチェックインが始まった。

そのあと、カフェでビールを飲んだり売店を冷やかして過ごし、搭乗口へ。
バスのピストン運転で飛行機まで運んでもらい、タラップを登る。


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さらば、サンセバスチャン!また来るよ!

飛行機は思ったよりも快適で無事にバルセロナへ到着した。

客待ちしていたタクシーに乗り、宿泊先へ。
もちろん行き先を大きく書いたノートを見せる。これでかなりスムーズに伝わる。
バルセロナではアパルトマンを借りることになっている。そしてすんなり宿に到着。

部屋は3ベッドルームに浴槽付バスルームとシャワーのみのバスルームがそれぞれ一つに
リビングルームにダイニングルーム。洗濯機は外のベランダにあった。


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荷物を置いてすぐ、近所のスーパーへ買い出しに行くために台所を物色する。
コーヒーはカプセルが数種類あり、ビールも1ダース以上ある。
これって勝手に飲んで良い、ということだろうな。だったらとても嬉しい。


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朝食のパンに卵に生野菜、そして水に牛乳にオレンジジュースを買ってきた。
食材を冷蔵庫に収めたあと、夕食は近くの店で軽く済ませることにした。

『確かこの辺りがタパス通りだったような…?』
『あれ?』

ウロウロした末に適当な店が見つかったので入る。
簡単なタパスを三品とパエリアを一つ頼む。
気さくで陽気なアジア系のおねえさんが皿を持ってくるたびに『おいしい?』と聞いてくる。
普通に美味しいので『おいしーです!』と答える。


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最後にパエリアが来た。それぞれ取り分けて一口食べた途端、三人ともつぶやいた。

『からい…』

まるで塩の分量がおかしい。小さじの分量を大さじで入れた?と思うほどに塩辛い。

おねえさんがやってきて尋ねた。『おいしい?』

三人は声を揃えて『からい…』
首をかしげながらおねえさんは残ったパエリアを下げていった。
厨房で大きな声でのやり取りが聞こえたが何を言っているのか分からなかった。

アパートに戻りそれぞれ荷物の整理やシャワーを済ませてベッドに入る。
行程はあと2日。バルセロナを満喫するのだ!!

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2018年10月03日

スペイン食い倒れツアー '18 その4

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第4章 サンセバスチャン満腹ツアー

ビルバオのバスターミナルの電光掲示板を三人はずっと見ていた。
15時発の『SAN SEBASTIAN』行き、もしくは
『DONOSTIA』行きがどのレーンなのかなかなか表示されない。
ちなみにSAN SEBASTIANはスペイン語で、DONOSTIAはバスク語。
どちらも同じ街の名前だ。ややこしいがこの両表記に慣れなくてはならない。
郷にいれば郷に従え、である。

「あ!出た!」

掲示板に表示されたレーンまでスーツケースを転がしていく。
バスはすでに停まっているがドアは閉まったままだ。
バスの正面の行き先表示を確認すると間違いなし。さらに出発時間まで待つ。

そして出発時間の直前に運転手がやってきて荷物入れのドアを開けた。
ぞろぞろと他の乗客がスーツケースなどを積み込んでいく。
なるほど。
客が各自で積み込むシステムらしい。
沙織がプリントアウトしてくれていた予約確認書を提示して席に着く。

それぞれ一人づつ窓際に縦一列に並んだ。
沙織が景色を堪能できるよう、全員窓側に座席を取ってくれていたのだ。
ちなみに帰りは反対方向も見られるように予約したとのこと。さすがである。

バスは定刻に発車。
風景は市街地からすぐに牧歌的なものへと変わる。
山の斜面では所々で羊が放牧されている。車窓を楽しむ。

きっかり予定通りにサンセバスチャンのバスターミナルへ到着。
地下の降り場からエレベーターで地上に出るとすぐタクシー乗り場が見つかった。
すかさず加乃が聞く。

「銘子さん、あれ!準備OK?」

「もちろん!」

ホテルの名前と住所はノートに大きく書いてある。
後部座席からそれを見せると運転手はすぐ頷き、アクセルを踏んだ。

あっという間にホテルに到着。小さなペンションのようだ。
旧市街に面した通りにあり、便利そうである。


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受付のおにいさんにそれぞれ部屋の鍵をもらう。
加乃の部屋は『LABOA』、沙織の部屋は『HEGOAK』で、
そして銘子の部屋は普通に『201』。
かなり不思議でランダムな命名である。おにいさんが説明してくれた。

このホテルのオーナーが好きな歌手が『LABOA』で、
その人の曲で好きなのが『HEGOAK』というのだそうだ。
名前は個性的だが、『LABOA』も『HEGOAK』も『201』も
部屋はほとんど変わらぬ作りなのだった。


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一息入れて、いざ、ピンチョスツアーに出発だ!
徒歩ですぐの場所にある『Mimo クッキングスクール』が
展開しているツアーに参加するのである。
これは日本からネット予約しておいたものだ。
初めての街で山のようにあるピンチョスの店を効率的に廻るためこれを利用するのである。

カーキ色のコートを着たかなりパワフルな感じの女性が現れた。

「はーい!お腹空いてる〜?」

ガイドのルルドさんはクッキングスクールで料理を教えたり、
ピンチョスツアーを引率している、この旧市街出身のママさんである。
ロンドンに住んでいたこともあって英語が流暢である。
おのずと全編英語のツアーとなる。

銘子は英語がよく分からないので、加乃と沙織の後ろについていく。。

「はーい、こっちにいらっしゃーい!」

勧められるままカウンターの席に着くと、ルルドさんがグラスを並べ始めた。

「白がいい?それとも赤?」

「じゃあ…白を…」

我々3名とあと2名が合流して合計5名のツアーとなるようで、
揃うまで飲んで待っていよう、ということらしい。

がっつり注いでくれる。

ホテルの朝食をしっかり食べてから美術館のビストロでランチ。
移動はほとんどバスとタクシーだったのでお腹が空いていない不安を抱きながら
ワインをちびちび飲んでいると…若い男女二人連れが現れた。

オーストラリア出身のカップルで世界一周の途中で立ち寄ったとか。
バックパッカーというよりも洗練された、いわゆる『シュッとした二人連れ』である。
若くして世界一周…なんの仕事してるんだろうか?

いや、世界は広い。いろいろな人がいるのだ。
軽く談笑したのち、さあ、出発だ!


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地元っ子のルルドさんはどこに入っても知り合いがいるようで、
勝手知ったる店とばかりにさっさと5人分の席を確保してくれる。

最初の店に入る。
やっぱりバスクでの第1杯目は『TXACOLI(チャッコリ)』でしょー!と
ルルドさんがいうので全員それにする。

白の発泡ワインのようで、これのグラスへの注ぎ方がすごい。
水芸のようだ。右手でボトルを高々と掲げ、
左手にグラスを持って大きく腕を開きながらおじさんは瓶の注ぎ口を凝視している。
グラスは見ていない。でもこぼさない。プロだー。
液体は大きな弧を描いてボトルからグラスへ注がれる。

この高い位置から注ぐことで、細やかな泡が立ち、香りも開くのだそうだ。

この飲み物にそれぞれ2個ずつピンチョスがやってくる。
『ししとうをシンプルに炒めて塩で味付けしたもの』と
『エビのソテーにたっぷりオリーブオイルをかけてバゲット風のパンの上にのせたもの』の2種類だった。


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ししとうが旨い。シンプルでいい。


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そして次のピンチョスをかじると、パンがふわっとエビと一緒にちぎれる。
上に乗せる具材と柔らかさが合ったパンなので同時に噛み切れるのだ。
さりげないが、なかなかの気遣いである。

具材だけがびろ〜んと全部口に入ってきたりしないのだ。すばらしい。

エビにかかったオイルが指にまとわりつく。ここでルルドさんが一言。

「はーい。指や口をぬぐった紙ナフキンは床にポイっと捨ててね」

足元を見ると丸まったナフキンが転がっている。
これが多い店ほど繁盛しているということなので気にせずポイポイせよ、と。

幼い頃からゴミはゴミ箱へと躾けられて育った日本人三人には
かなりの抵抗があるが…ここは郷に入れば従うのみ、
とそっと足元に『置きに行く』のであった。


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「はーい、次の店に行くわよー」

次の店でも飲み物1つにピンチョス2つがノルマ(?)である。
めくるめく海鮮、肉、野菜。4軒目でもうギブアップ状態になりつつあった。


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オーストラリアからやって来た二人ももう無理!
ということで最後はデザートのお店になった。

「えーっ?もうお腹いっぱい?だめじゃ〜ん!まだもっと行く予定だったのにー!」
みんなが手をつけられなかった皿を平らげながらルルドさんは言った。

最後の店でデザートをいただき、解散となった。


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親切にも、後でどの店に入って何を食べたかメールしてくれるそうだ。
店の名前もすべて記してくれるそうなので再訪可能だ。

飲み過ぎと食べ過ぎで疲労困憊の三人は
それぞれホテルの部屋に入った途端にベッドに倒れこみ、
シャワーも浴びずに一日が終わったのだった。


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2018年09月30日

スペイン食い倒れツアー '18 その3

第3章 グッゲンハイム美術館とビストロ

2月4日日曜日。しっかり眠って体力回復した銘子はゆっくりストレッチ体操を始めた。
コンコン。
ドアがノックされる。加乃だった。

「銘子さん、私お腹すいたから先に行ってますね」
「はーい」

銘子は慌てて身支度を整えてフロント階にあるレストランへ向かった。
加乃と沙織は先に朝食をとり始めていた。

ベーコンにソーセージ、フライドポテトにスクランブルエッグ。
様々な食事パン、に甘いパン。シリアルにヨーグルト。牛乳に何種類かのフレッシュジュース。
熱々のコーヒー。チーズにフルーツもある。

あ〜ん、どれから食べようか。

どれをとっても美味しい。
スペインでの第一食目!美味しい始まりに幸せを感じる。

チェックアアウト後、ホテルにスーツケースを預け、いざ、グッゲンハイム美術館だ!

軽く霧雨が降る中、タクシーを探すも乗り場を通り過ぎたのか見つからない。
さらに進むと線路にぶつかった。
近くに駅がありそうだ。そこまで行けばタクシーもあるだろうと線路沿いを歩く。

あった、あった。タクシー乗り場。
停まっていたタクシーに乗るとあっという間に到着し、正面にある緑色の巨大オブジェが迎えてくれた。
これはPUPPYという名前のわんこだそうだ。
4万本の花で飾られているのだが残念ながら、この時期の冬バージョンは少し地味なようだ。


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まず、この美術館の形状は度肝を抜かれる。曲線だらけでどこにも直角がない。
光るチタンで魚の鱗のように覆われているからか、太陽の光を反射して眩しい。


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「この建設現場の棟梁(?)、大変やったやろな〜」

ふと呟いた銘子に続いて沙織がかぶせる。

「ほんまに、ほんま。きっと『この図面引いた奴、頭おかしいんちゃうかー?』って文句言いながらここ作ってたわ」

「源(げん)さん、ほんまにこの板、こう切りますのん?」

「そや。しゃーないがな。ゲーリーはん(設計者)がそう言うてはるんや」

「かなわんわー」

「文句ばっかり言うてんと早よ手ぇ動かし!」

いつの間にかミニコントが始まり、棟梁の名前は勝手に『源さん』になってしまった。


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コートと荷物をクロークで預け、館内に入る。中も曲線だらけ。
源さんの苦労が偲ばれる。。。
受付のおねえさんに確認すると、建物自体を写真に撮るのは構わないが
展示している作品の撮影は不可なのだそうだ。
一階のホワイエを突っ切って川に面した通路から一旦出てみると、
そこにはまた名物のオブジェが。でっかい蜘蛛だ。チューリップもある。
建物全体を川沿いの少し離れたところから見ると、大きな船が停泊しているように見えるとも言う。


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建物の中も垂直と水平が極端に少ない。みごとな曲線、ガラスを通して降り注ぐ太陽光。
すべての作品を見て回ったのち、銘子は建物と外のオブジェ以外には感銘は受けることはなかった。
建物にお金がかかったから中にあるものはたいしたことはない、
という噂があったが銘子は心の中で「なるほど、やっぱりね」と思ってしまった。
ごめんなさい。個人の見解なのでご容赦願いたい。

展示室を見て回り、ミュージアムショップに移る。
すると一階ホワイエがザワザワしている。民族衣装に身を包んだ一団が歌い出した。


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ミュージアムショップのおねえさんによると、その日はバスク地方の衣装を着たグループが
色々な場所に現れては昔からの民謡を唄うゲリラライブ?があるのだとか。

3〜4曲歌って集団はぞろぞろ移動していった。
立ち見で聞いていたおじいさんも誇らしげに一緒に歌っていたのが印象的だった。

ふと我に返ってミュージアムショップに戻る。
ここのショップは趣味の良いグッズがたくさんあってお土産にちょうどいい。

お次は、この美術館に併設されているビストロで食事だ!


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実はここでクリアしなくてはいけないことがあった。
サンセバスチャンへは15時発のバスで移動することになっており、
これはすでに沙織が予約してくれている。
昼食後にタクシーを拾い、ホテルでスーツケースをピックアップして
バスターミナルへ発車30分前(14:30)には到着したい。
逆算すると、ビストロを14時には出ないといけないということになる。

沙織がビストロを手配してくれたのだが、ネット上では開店は13時からとあったそうだ。
一応13時からの予約を取り、12時から店に入れるか直談判してみようということになった。
その結果は…やはりダメだった。
13時からでないとお店は開かないのだそうだ。仕方ない。13時ぴったりに入店できるように待つ。

ゆったり食事をしたいところだが、コースでゆっくりサービスされたら2時間は軽くかかってしまうだろう。


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すでにこの時点で三人は焦っていた。
入店し、席に着いてメニューを渡されるなり、案内してくれたおにいさんに
「時間があまりない」と沙織が英語で説明するも通じたのか通じていないのか
よく分からない微妙な表情をしている。

業を煮やした沙織が急に叫んだ。

「急いでるねん!」

日本語で。それも大阪弁で。でもこれがすんなり通じた。

「スィ(はい)」と、おにいさんが言うではないか!
そして『エクスプレスメニュー』なるものを勧めてくれた。

メインとデザートとミネラルウォーターとグラスワインが込みで22ユーロだ。

ワインは赤か白か、と尋ねられたような気がした。すかさず加乃が手を上げて
「私は赤!」つられて沙織と銘子も手を上げて「私も赤」と言った。普通に、日本語で。

「スィ」…通じた。
このメニューにはグラスワインは込みだがコーヒーはついていないので追加する。
これで安心、と料理を待つことにする。

「これ…変わってますよねー」銘子がテーブルに敷かれた紙のランチョンマットを指差した。

「ほんとに」


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この美術館の外観をデザインに取り入れてか、ランチョンマットの上部が曲線に切り取られ、
ちょうどそこにグラスをセットしてくれるのだ。

「欲しいわ〜、これ」こういう紙製品に目のない加乃がつぶやく。

「紙だし、片付ける時には捨てるものだから頼めばもらえるのでは?」

「そうよね、言ってみるわ!」

料理は軽めで量もちょうどよく、美味しくいただけた。
食後のエスプレッソが運ばれてきた際におにいさんにお願いすると
気持ち良く新しいものを数枚持ってきてくれた。言ってみるもんだねー。

大満足でビストロを出て、美術館正面の道を渡るとタクシー乗り場がある。
ホテル経由でバスターミナルへと伝えて、三人は無事にバス発車30分前にターミナルへ到着したのであった。

さあ、1時間半後にはこの旅行最大の目的地、サンセバスチャンだ!

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2018年09月27日

スペイン食い倒れツアー '18 その2


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第2章 寒い…2G

ウェルカムシャンパンにはアミューズが添えられてきた。
すばらしい。

しばらくして始まった食事にも大満足。

ワインを選ぶにも、白だったらこっちとこっちのどっち?
と、ソムリエが席までボトルを持ってきて説明してくれる。

赤でも泡でもそれぞれ選択肢があるのだ。
ああ、たまんない。


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白ワインで前菜をいただき、赤ワインでメインの牛肉の煮込みをいただき、
その流れでチーズもいただきます。デザートのシャーベットもおいしい。


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今回乗った飛行機にはファーストクラスはないようで、
ビジネスが最前列という初めての状況。
その最前列のトイレに入って銘子は驚愕した。

ひ、広い…

最前列のトイレは通路と通路の間のスペースを丸々使っているから
見たことないほど広いのだ。エコノミーだとたぶん二つに仕切れる大きさだ。
銘子は、どのクラスであっても飛行機のトイレは同じ大きさであって、
ただ、クラスによって一つのトイレの割振り人数が違う
(例えばファーストだったら
10名で一つを使用し、ビジネスだったら
20名で一つ、という感じ)と認識していた。

この認識が間違っていた!

ファーストなんて乗ったこともないから
最前列がこんなになってるのは知らなんだー。
昔からこうだったのかしらん?
持ち込んだ本を読んだり、ウトウトしたりしているうちに飛行機はパリ
2Eに到着した。予定時刻よりも1時間半以上早かった。

乗り継ぎ便は2Gへ移動しなくてはいけない。
トランジットの通路に立っていた係りのお姉さんに確認すると、
道順を教えてくれ、『必ずバスに乗るように』と念押しされた。

↑ の表示を追いながらオリエンテーリング状態で進んでいく。
一人だったらきっと不安だったろうがなんせ三人だ。大船にのった気分。

矢印に誘導されてたどり着いた先にバスが横付けされていた。
ああ、これに乗れってことね。
先客は若いお兄ちゃんとおばさんの二人だけ。そこへよっこらしょ、と乗り込む。

すぐにドアが閉まって発車。曲がって坂を登って、下って曲がって、
ぐんぐん、ぐんぐん、ぐんぐん進む。
絶対に歩いては無理。お姉さん、アドバイスありがとう!!!

バスを降りてロビーに入ると閑散としている。この侘しさはなんだ?
そして暖房は入っていないと思われる。
どこに座っていても送風口から吐き出される空調の風で冷えてくる。
2月なのになぜ温風が出ないの?

「一本早いのに振り替えられへんのかなー?」

沙織が言いながら案内板を見る。
しかし一番早いのが三人の乗る予定の便だった。
5時間待つしかない。
機内でしっかり飲み食いしてあるのでもう何も入らない。
ひたすら風を避けられる場所を探しつつぼんやりしていると沙織がいない。

あれ?
沙織は待合室に面したショップで靴を選んでいる。
「セールで安いよー。このブランドでこの値段は買いやでー」

元気だ。

元気のない加乃と銘子は椅子に座ったまま靴選びをしている
沙織をぼんやり見ていた。
閑散としたロビーなので離れていても見えるのだ。

やっと搭乗が始まった。搭乗口へ向かい、いざ、ビルバオへ。

LCCのような小さな機内の荷物入れで頭をしたたか打つ。
ここでの座席は三人がバラバラになる。
銘子の隣には白人の女の子が座り、銘子に不躾な視線を送っていた。
なぜガン見?

離陸を待たずに銘子は眠りに落ちた。
ふと気がつくと、すでに着陸準備に入っていた。
隣の女の子はあんぐり口を開けて寝ていた。
歯医者の診療を受けているかのようにこちらに向いている。
その口に飴玉を放り込みたい気持ちを抑えながら
銘子は飛行機を降りる準備をした。

ビルバオ空港に降り立ち、荷物をピックアップすべく進んでいく。
通路もベンチもなんだかとてもスタイリッシュ。


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EU圏外からの入国なので、三人の荷物引き取りレーンは違うはずだ。
係りのおじいさんに荷物のタグを見せると
ドアを開けてその向こうのレーン7へ行け、と言われる。

無事に荷物を受け取りタクシーに乗り込む。
夜も遅く、行き先のやり取りをする気力が失せていた銘子は
ノートに宿泊先のホテルの名前と住所と電話番号を
1ページに大きく書いておいた。

乗り場へ行くとタクシーが数台停まっている。
「おらー(スペイン語でhello!)」
「おらー」

すかさず運転手にノートを見せる。
すぐに理解してもらったようだ。
よし。スペイン語が話せないのでタクシーに乗るときは
この方式でいくことにしよう。

ホテルに着き、プリントアウトしてあった宿泊確認書をそれぞれ見せて
スムーズにチェックインを済ませる。
ホテルは全て事前にネット予約してある。


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翌日の出発時間とざっくりした朝食時間を打ち合わせてそれぞれの部屋に入り、
シャワー浴びてベッドに潜り込む。
部屋はかなりスタイリッシュで快適。すぐに睡魔が襲ってきた。
ああ。終わった。明日は美術鑑賞&サンセバスチャンへのバス移動だ!

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2018年09月26日

スペイン食い倒れツアー '18

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第1章 出発までは、ばったばた!


2018(平成30)年2月3日午前1145分すぎ、

エールフランス291便は何事もなく飛び立った。

座席ナンバー1に銘子、通路を挟んでその右に加乃、その隣に沙織が座っている。

沙織の隣は空席なので三人で一列に並んだ状態だ。


最前列で他の乗客が目に入らないので貸切り気分!


ラウンジで飲んだビールと機内サービスのウェルカムシャンパンの酔いが軽く回ってきた。


銘子は軽く目を閉じてこの旅行までのバタバタを思い起こした。




まずは昨年の夏前、加乃の一言から始まった。


「サンセバスティアンに行きたいの!」


そこはスペイン・バスク地方の街で、フランス国境もすぐ近く。

美食の街として有名である。

国際映画祭も催され、夏は高級避暑地となる。


「バル巡りをしたいのよ!」


サンセバスティアンの旧市街にはバルという形態の店が軒を連ねている。

そこでカウンターにずらりと並んだピンチョスの中から自分の食べたいものを選んで飲み食いし、

また次の店に…と食べ歩きが楽しめるのである。


NHKのスペイン語講座でここが紹介され、それを見ていた加乃の目は釘付けとなった。


ここには食べることと飲むことを楽しむ仲間と行かねば!


この話に乗ったのは銘子と沙織で、数回の打ち合わせを重ねて旅行準備を進め、

あっという間に旅行前日となったのだ。


明日は出発!と思いながら銘子が目覚めるとエールフランスからメールが届いていた。


『チェックインを済ませてください』


寝ぼけ眼のままスマホで指示通りに進んでいくと…


「ん?」


今なら¥47,280の追加でプレミアムエコノミーからビジネスにアップグレード出来るとのこと。


これは素敵な話ではないか!

さっそく加乃と沙織にそれぞれメールで知らせ、その合間に仕事をする。

そうしている間にも席は徐々に埋まっていく…。

そこへ沙織からアップグレードに成功したとメールが入る。


銘子は昼休みに入るや否やサイトに飛び込んだ。

カードで精算をするところで画面がびくとも動かなくなった!

慌ててカスタマーデスクへ電話を入れ、

なんとか席を確保できて胸をなでおろしたところへ加乃からメールが入った。


「取れなかった…」


ええええーーーっ????

どうも一定の時間が経つとそのサイトはクローズするようで

、加乃がカード番号を入力している間にタイムアウトとなったようだ。

落胆する加乃。

だが、明日早めに空港カウンターへ行き、直接交渉してみるとのこと。

席があればアップグレード出来るそうなのだ。


沙織が予約サイトで確認して、ビジネスクラスの空席はまだあるから

きっと大丈夫!と励ますが実際に席が取れるまでは安心はできない。


そして旅行当日。早めに空港へ向かうバスに乗って銘子は二人にメールした。


『今、バスに乗ったよー。では後ほど空港で!』


すると沙織からメールが届いた。


『めざましの設定を勘違いしてて、いま起きました…』


搭乗時間には間に合うが、待ち合わせ時間には遅刻してしまうので、

直接搭乗口で会いましょうとのこと。


出発までに、なかなかのバタバタではないか。


空港に着くと、加乃は席の確保に成功していた。

三人横並びで取れたようだ。

沙織からは何とか間に合うと知らせてきた。

それなら安心、ということで銘子は加乃と搭乗までの時間を楽しむことにする。


まずは手荷物検査を…と進んでいくとそこには長蛇の列が。

これだったら1時間は十分かかりそうである。

ふと、先ほどのカウンターで搭乗券と一緒にもらった

『ファースト・レーン』と書いてあるチケットを見ると

『ここより搭乗口へお進みください』とある。


『ここ、ってどこよ…?』

向かってずっと右端にある指定入り口へ行くと、

だーれも並んでいないではないか!!


さっさとレーンを通過して、向かうはラウンジだ。


いいなぁー。ラウンジ。


キンキンに冷えたビールグラスをセットしてボタンを押したら、

ガクン!と傾いてビールが自動で注がれるのだ。

徐々にグラスは立っていき、グラスが直立すると同時に注ぎが終わる。

泡は綺麗に盛り上がって出来上がり。自動のマイスターだ。ああ、家に欲しい。



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サラダにスープ、軽くサンドイッチをつまみながらビールをごくごく。

加乃はワインとチーズとミニ蕎麦だ。


ちょうどよい時間になったので搭乗口へ向かう。

沙織はもう空港に着いたようで、当座の現金を両替してから行くので

搭乗始まったらお先に席へ!とのこと。


機内への案内が始まった。スイスイである。

加乃と銘子はそれぞれ座席に着いて荷物を整理し始めた。

そこへ沙織が到着した。ひしと抱き合う三人。

いよいよ旅の始まりである。




posted by Avril at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛の立ちくらみ劇場

愛の立ちくらみ劇場 再演


お久しぶりでございます。

この2月にスペインへ行ってまいりました。

その際の旅行記がやっとまとまりました。

これから数日かけてアップしていきます。

よろしければ読んでくださいませ!


posted by Avril at 20:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記