2018年10月09日

スペイン食い倒れツアー'18 その7

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第7章 バルセロナ最終日、バスツアーの大杉漣

バルセロナに行くならやはりサグラダファミリアは外せない。
旅行前に調べてみるとまずはチケットを予約しないといけないことがわかった。
塔に登るエレベータの時間指定?うーん、ややこしい。さらに調べてみると、
バルセロナをざっと廻ってサグラダファミリアの中まで連れて行ってくれる日本語でのバスツアーを
見つけたのでこちらを予約しておいた。

午前9時20分、凱旋門前集合。

朝ごはんをさっと摂って、三人はアパルトマン前からタクシーに乗り、集合場所へ向かった。

もちろん、運転手にノート(『  LArc de Triomf 』と書いてある)を見せる。
数分で到着。

2月8日木曜日の朝9時過ぎ。普段の朝の風景だ。
自転車が勢いよく通り過ぎる。
犬の散歩も多い。
人懐こい犬が寄ってくる。
人懐こい飼い主も話しかけてくる。


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そこへトレンチコートを着て、髪を引っ詰めた化粧っ気のない女性が、
何かを大書きした紙を持って現れた。ツアーの関係者のようだ。

どこからともなくその女性に向かって日本人が集まってきた。

「はい、出席をとります。XXさん、OOさん…」

全員が集まったようなのでバスへ向かう。どうもこの女性がガイドを務めるような。
誰かに似ている。イントネーションは確実に関西人だ。

「誰かに似てない?」
「そうそう、私もそう思ってた」
「あ、大杉漣!」
「そうや!大杉漣や!!」

大杉漣ならぬ、蓮子さんとここでは呼ぼう。
バスに乗ってすぐに名乗ってくれたのだが本名はマイクの雑音で聞き取れなかったからだ。

バスはモンジュイックの丘へ向かっていく。
途中のところどころでミニガイドが入る。
コロンブスの像が立っている。彼の指差す方向に新大陸はないのだそうだ。
方角的には間違っているが、像の設置場所の都合でとにかく海を指差すようにしたそうな。

バスは丘を登っていく。丘の中腹でカラフルな車とすれ違った。
蓮子さんによるとこの丘は『自動車教習所のコース』になっているそうだ。
たまにエンストするので教習車の後ろを走るときは注意が必要なのだとか。
丘の名前の由来は『ユダヤ人の山』で、かつてユダヤ人の墓があったからだそうだ。


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丘の上からの景色が美しい。
バルセロナ万国博覧会やバルセロナオリンピックなどが行われるたびに新しいタワーやビルが建ち、
街が整備されていったそうだ。市街を望むと遠くにサグラダファミリアが見える。
あそこへ行くのかー。

バスに乗り込み、車窓から市内観光をする。
モンジュイックの丘のふもとには1992年バルセロナオリンピックのメイン会場となったスタジアムがある。
今では当たり前のようになったオリンピック開会式でのドラマチックな演出はバルセロナオリンピックから始まったそうだ。

火のついた矢をアーチェリーの選手が放って点火したとか。
これを実際にテレビで見ていた蓮子さんは鳥肌が立ったそうだ。
熱く語る蓮子さんだが銘子はほとんど覚えていなかった。
そしてツアーの客の中にはそのオリンピックの開催された1992年に生まれていなかった人も多かったからか
反応が薄かったようだ。仕方ないことなのだがなぜか悲しい。

市内を走りながらガイドは続く。
大きな闘牛場が現れた。
今は巨大ショッピングセンターになっているそうだ。
蓮子さんによるとバルセロナでは古い建物をすぐに壊してしまうのではなく
それを生かせるものが決まるまで何年でも寝かしておくらしい。

古き良き景観はそうして保たれる。
何でもかんでも壊して新しいビルを建ててしまい、どの主要駅の駅前もどこも似たような作りになっている
日本のことを銘子は思った。


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バスがサグラダファミリアに到着した。
この界隈にはスリがたくさん出没するのでくれぐれも注意するように言われる。
別に周りをにらみながら歩けというのではなく、
ただバッグのファスナーを閉めてその上に手を添えるとか、
バッグをコートの中に仕舞ってしまうとか『私は気をつけていますよ』という雰囲気を醸すだけでいいのだそうだ。


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まずは少し離れた公園のようなところから写真撮影。
池に映り込んだサグラダファミリアと鏡面のように撮れるスポットがあるらしい。
試みたが難しい!


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『生誕のファサード』から入場する。
建築途中でガウディーは亡くなってしまうし、その死後起こったスペイン内戦で設計図や模型が破壊されるなどで
建設の続行は不可能かと思われたのだが、わずかに残された資料で今も完成をめざして工事は続いているのだそうだ。

1882年に着工し、ずっと建築中だった工事現場が教会となったのは
2010年のことで、2005年には工事中なのに世界遺産となっている。

東西南北の4つのファサードに18本の塔が建って出来上がり。
1980年台に300年はかかるだろうと推測されたが
近年の建設技術の向上もあり、完成は2026年の予定という。

蓮子さんによると近くの村である程度パーツを作って運んできて組み立てる工法になってから
劇的に工期が短縮されたそうだ。

ファサードの彫刻で聖書の内容が具象化されているので見るだけで理解できるようになっていて、
生誕のファサードではキリストの生誕の物語を表現している。

中に入る。全てに圧倒される。建物ではない、生き物のようだ。


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一旦外に出て『受難のファサード』を見る。
『生誕のファサード』とは全く違うテイストでキリストの受難から復活までの物語が表現されている。
そして蓮子さんが言った。


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「あそこに立っている像、何か見たことありませんか?」

あ。あれは。正面『ネガのレリーフ』のヴェロニカの後ろに控える兵士…

「スターウォーズに出てた」


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もちろん、こっちがオリジナルだそうだ。
教会の内部を見て宮崎駿さんもインスピレーションを得たそうなので
色々と影響を与え続けるものすごいパワーのある造形物である。

そしてところどころにガウディーの遊び心が垣間見られる。
受難のファサードから見る鐘塔にはローマ字で何か刻まれている。


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Sanctus』と読める。蓮子さんによると、これはガウディーの考えたお祈りの言葉で、
世界各国からやってくる見学者がそれを見た時に
「あれなに?Sanctus,Sanctus…」とつぶやくことになる。
それぞれ言語が違う世界の人間が「Sanctus, Sanctus」と同じ言葉でお祈りをする、
というガウディーの遊び心だと。すごすぎるー。

で、この鐘塔は2018年現在で完成しているのが8本。そしてこれからあと10本建つのだ。
そして蓮子さんとはここでお別れ。塔に登る予約をした人を引き連れて行ってしまった。
我々はここから自由行動だ。

地下にあるガウディーのお墓参り(?)をしてからショップを周り、
地下鉄でエシャンプラ地区へ向かう。沙織が調べてくれたタパス料理の店を目指す。
Tapas 24』という人気店。すぐに見つかり、少しだけ並んで席へ案内される。


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三人並んでのカウンター席。
『パン・コン・トマテ(Pan con Tomate)』係りのお兄さんが延々作っているのが見える。
注文を待ち、料理が来るのを待ち、食べながらもずっと見ていた。もうこれでもう一人で作れるもん。


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料理に大満足して店を出て、沙織を先頭に『ロエベ』へ向かう。
幸いにもスペイン人だが日本語学校に通っていたというおねえさんが付いてくれたのでスムーズに買い物ができた。

またもやここにも中国人が買い物に来ていてなにやら沢山品物を出してもらってワイワイしていた。
その子供は退屈なのかそこらをウロウロし、ショーケースのカウンターテーブルに肘をつきながら
親は買い物途中にスマホをいじっている。

残念ながら沙織がずっと探していた片方のイヤリングはすでに生産中止となっていたが、
沙織は革の手袋、加乃はブローチ、銘子はサングラスを買った。
入り口近くにいる中国人よりも格段に買った品物の数は少ないはずなのに
奥のソファー席へ案内され、お茶のサービスまでしてもらう。なんだか得した気分!

そこからまた地下鉄に乗り、怒涛のラストスパート。

ピカソ美術館だ!
posted by Avril at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 愛の立ちくらみ劇場
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